携帯電話はさらに小型化し,だが処理する情報量は膨大となり,常に保持者と連携する機器となる,可能性がある。それは,パソコンを見捨てた,ウェアラブルのカタチ,か?
セガ・エンタープライゼス社とモトローラ社は,インターネット対応の携帯電話機のAPIを共同開発することで提携することを,5日に米国で発表する。これはJavaに対応したAPIで,セガの画像処理技術がいかされる。
携帯電話がより高機能,高性能となるに連れ,携帯電話にもOSが必要となる(もちろん今の携帯電話にもOSは組み込まれているが)。そしてそのOSの根幹部分となるAPI等の開発という分野で,両社の価値は一致した。モトローラは,追いつけないノキアとの差を一段跳びに越えて,主導権を得ようとしている。セガにとっては,これは携帯電話の開発ではなく,ネットワーク端末としての開発だ。そこでの画像処理技術を取得できれば,すべてのゲーム(もちろんネットゲー)の核を持つことと同義だ。
携帯電話はいち早く,ウェアラブル・コンピューターの現実を見せてくれている。目に見えぬほどスマートに,透過性をもってもうひとつの世界を,常に,現出させる。この前まで私たちは,ノートパソコンがどんどん形を変えてウェアラブルになると思っていたが,それはいつからか,携帯電話に置き変わった。1年ちょっと先の携帯電話のプログラムコードにセガの名前があるとしたらそれは,意味深きもの,だ。
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